風邪かなと思ったら

  「風邪」の病原は幾つかのウイルスによって発病してきます。鼻腔から入ったウイルスによって発病してきます。鼻腔から入ったウイルスが鼻を冒すといわゆる「鼻かぜ」で、咽頭が冒された時は、俗に「のどかぜ」など言われ、くしゃみ、鼻汁、鼻づまり、喉が痛い、咳が出る、発熱や倦怠感などの全身症状が出る事がある。約一週間位で治癒する場合が多い。しかし、何週間、何ヶ月に渡り色々な症状が続くこともあり、「すっきりしない」と言って来院される患者さんは結構あります。

長びく「風邪」の原因は?
  風邪の初期に侵入したウイルスは、いわゆる「うわあご」 のリンパ組織に多量に付着し、細菌も交えてそこに炎症を増加させてきます。このため、熱がなくてものどが痛く、痰が多くなり、その痰を出すための咳が続き、のどがぜいぜいして非常に気持ちが悪くなります。
  このいわゆる「うわあご」は正式には「上咽頭」と言い、風邪はここに炎症を起こして始まります。この炎症が前方へ進むと鼻の症状が強くなり、耳管咽頭口から菌が入ると「中耳炎」になり、咽頭や扁桃に進むと扁桃炎になり、痛みや発熱を起こします。更に咽頭から気管に進むと声がかれたり、咳が長く続き声帯炎や気管支炎になります(顔の側面図参照)。
  風邪の症状が殆どおさまっても上咽頭炎が治っていない場合が「すっきりしない」状態です。従って風邪の初期には症状のある局所と共に、この「上咽頭の治療」を行う事が肝要です。

副会長 道下秀雄